「琥珀と橙の賭け 3」
 無双5準拠
関羽×劉備(曹操×劉備含む)


 劉備達は今、曹操の声がけによって、許都に身を寄せていた。縁あって徐州(じょしゅう)を州牧陶謙(とうけん)より譲られて徐州牧をしていた劉備が、曹操と領地争いをしていた呂布を迎え入れた。劉備に恩義があるはずの呂布だったが、二度(にたび)劉備と争うことになり、最終的には劉備は曹操へと救援を求め、曹操はそれに答えた。
 呂布討伐の凱旋のまま、許都へ赴いた劉備を引き止めた曹操は、しばらく許都に居ろ、と誘い、断り切れなかった劉備は今に至っている。
 曹操には呂布との仲介だけでなく、呂布の討伐すら任せる形になった。恩に報いるためにも曹操の誘いを無下にすることは考えられない。徐州は曹操に預ける形になり劉備から州牧、という地位は失われたものの、代わりに豫州(よしゅう)刺史(しし)という地位が与えられた。恩を返すどころではなく、ますます曹操に貸しが増えたことになる。
 何を思って曹操が劉備を引き止めているのか、幾度か関羽や孫乾(そんけん)とも話した。
 関羽曰く、劉備の徐州での仁徳溢れる行動により民から得た支持を利用し、徐州大虐殺で民から恨みを買っている曹操は少しでも和らげたくて囲っているのではないか。
 孫乾曰く、劉備の仁徳はもちろんだが、関羽や張飛の武人としての力も狙っているのでは。
 今は離れてしまっているが、徐州の豪族である糜竺(びじく)からも別れ際、言われた。
 糜竺曰く、劉備に傾倒した糜竺の財力が目当てかもしれないと。
 結論は出ていない。そのどれも当てはまるし、むしろ全部かもしれない。
 ただ許都は劉備にとってあまり居心地の良いところではなかった。曹操の真意がどこにあるかは置いておくにしても、曹操の周り、近臣たちは劉備の存在に眉をひそめていたからだ。
 中山靖王の末孫。その肩書きが曹操の近臣たちに余計な不安を煽らせている。天子に近付き、曹操と天子の関係を疎遠なものにしてしまうのではないか。事実劉備は天子に呼ばれて劉皇叔という肩書きすら戴いてしまっていた。このまま朝廷に入り込み、劉の名で曹操を食ってしまうのではないか。近臣たちが不安を募らせて劉備を何とか追い出そう、と息巻いている。下手をすれば謀殺すら彼らの頭の中にはあるのかもしれない。
 そんな中で、曹操は変わらずに劉備を厚遇し、傍に置いた。そして先刻、あのような冗談のようなやり取りが交わされた。
 単純なる賭け、実験だろうか。劉備には曹操の真意がいつも読めなかった。しかし常に男のことを知りたい、と思う気持ち、あと一歩男の中へ踏み込めば、男の何かが見えるような思いはあり、そのきっかけが、今回の賭けで掴める気がした。
 それともそれはただの言い訳で、本音は――曹操の言ったとおり、脈がある、男に惹かれているせいなのだろうか。
 ため息がこぼれた。
「……どうされました、兄者」
 深く響く声が劉備を案じる声音に彩られていた。手元の膳ばかりを見つめて沈思していた劉備は、関羽の声に顔を上げた。
 切れ長の双眸が劉備を見つめている。深い彫りによって生み出されている鼻梁や厚い唇が、一心に劉備のことを心配している。曹操とは違う、慈しみに縁取られた黒い瞳が劉備を映していた。
 決心が揺らぎそうになった。
 元々大して覚悟があったわけではない。ただ流されようとしていただけの、曹操との約束だ。
 雲長、今夜は久しぶりに同衾をしないか。
 そう一言、劉備が口にすれば、約束は反故になる。結果、曹操がどういう行動を取るか分からないが、許都を出るきっかけになるかもしれないし、丁度良いだろう。何より、冷静になればあのような賭け、意味が無いことぐらい、分かる。
 曹操にだって、雲長にだって、私は抱かれるつもりなどないのだから。
「なあ、雲長……」
「曹操殿と、何かございましたか」
 同衾を、と言いかけた言葉は、関羽の被さってきた声に遮られた。こういう時、表情を繕えない自分の不器用さが嫌になる。例え、関羽や張飛といった義弟の前では元から表情など繕えないのだとしても。
「曹操殿、ですか」
 見れば、張飛たちも心配そうにこちらを見ている。
「何か、ございましたか」
 再び尋ねられた。
「何でも、ないよ、雲長」
 笑った。済むはずがないが、笑った。
「兄者、我らの間に隠し事などしないでくだされ」
「隠してなどない。大丈夫だ、もう済んだのだ。済んだことに心を囚われていただけだ。お前達に心配をかけてしまっていたようだな」
「兄者!」
 関羽の口調が責める様な声音に変化した。どうして話してくれないのだ、我らは固い絆で結ばれた義兄弟ではないのか、どうしてだ。
 責める声が聞こえたような気がしたが、劉備は変わらず笑っていた。
「少し、疲れた。曹操殿に付き合うのは気遣いの連続だからな。先に寝る」
 振り切って、立ち上がった。背中に不服そうなため息が幾つも聞こえたが、聞こえないふりをしてぱたん、と背中越しに戸を閉めた。回廊を歩きながら、呟いた。
「兄弟だから、言えぬのだ……」
 関羽が仮に想い人として劉備と曹操の親密さに嫉妬して、ああ言って来たのなら、劉備は迷わず話していただろう。案じる眼差しが兄弟の敬慕そのままだったがために、劉備の背中を押してしまった。
 私の想いは、雲長への想いはやはり一生叶わぬものなのだ。振り切るためにも、曹操に抱かれてみるのも手かもしれない。そもそも、隠し通していることが出来たのなら、曹操に付け入る隙など与えなかったはずだ。
 つくづく、自分の弱さが嫌になる。
 強くなる、と自分へ誓ったではないか。関羽達に庇われるばかりでは駄目だと、叱咤する。
 自室に戻り、戸口に座り込んだ。
 何も考えたくなくなる。自分の悪い癖だと思う。若い頃は侠気に駆られるままに逸り、義勇軍も立ち上げた。県長を与えられ、相を任され、州牧を譲られた。次第に感情に任せたままで行動することに自制が必要となった。笑っているのは得意だ。些細なことに幸せを見つけることは、幼い頃から得意だった。そうでもしないと貧しくて、日々の困窮に心が折れてしまいそうだったというのもある。
 ただその反動だろうか。普段の情動を抑えれば抑えるほど、侠気は膨れ、義憤は増す。大切なものが傷付けられると自制が利かなくなる。自分は常に感情によって行動している。だから、考えることは苦手だ。
 感じるままに動きたくなる。今も、そうだった。
「曹操殿、来られるなら早く来てください。私の感情が他所に向かわないうちに、早く」
 濃い闇の中へ話しかける。
「熱烈だな、劉備」
 声が、闇の中から聞こえてきて、劉備は立ち上がった。薄く開いていた窓から射し込む柔らかい月光が、闇の中に佇む男の姿を浮き上がらせた。曹操殿、と驚きのあまり大声を出しかけて、曹操の人差し指が唇に押し当てられた。
「こっそり夜這いに来たというのに、騒ぐでない」
 楽しそうに、曹操は笑う。押し付けられた人差し指がそっと唇を撫でていった。ぞくり、と淡い官能が劉備の首筋を焦がした。
「どうやって入ってこられたのです」
 小声になり、尋ねた。どうしたと思う? と聞き返してくるので、分かりません、ともったいぶる男を突き放すように答えた。劉備が食い付いてこなかったので曹操はつまらなさそうにする。
「寝物語で聞かせてやろうか」
「別に必要ありません」
「そうか? 知っておかないと、お主はこれから先も儂にいつ寝込みを襲われるか心配しないといかんぞ」
 ぐっと言葉に詰まる。
「覚悟は出来ているのだろう? 先ほども睦言を囁いてくれていたしなあ」
「……あれは別に。いえ、そうですね、その通りです」
 否定しかけて、面倒くさくなった。曹操と言葉遊びをしていても勝てる見込みはないのだ。それよりはさっさと実験とやらに付き合って、劉備は劉備の目的を果たしたい。急に素直になった劉備を訝しむように、曹操の視線が当てられる。
 やはり、苦手だった。逸らしそうになるのを今夜は踏ん張って堪える。にこり、と笑ってみせた。
「貴方の実験とやらに、お付き合いいたしましょう」
 訝しみに縁取られた瞳が、黄金の月明かりで艶やかな色持ちへと変化していく。初めて劉備は曹操の瞳を、綺麗だ、と思った。
 腰に腕が回された。抱き寄せられて、月光を孕んだ瞳が劉備を映し、近付いてきた。初めて唇を合わせたときのように、自然であっという間の出来事だった。
 背中で寝台が軋んだ。唇が覆われて倒される、というよりは寝かされるように気付けば身体は寝台の上で横たわっていた。曹操の口付けは初めて接吻を交わした男女のように優しく、甘く始まり、覚悟を決めたものの身を硬くしていた劉備の四肢や方寸を解すには充分だった。
 同性での接吻に戸惑いが無くはなかったが、目を瞑ってしまえば唇の柔らかさも温かさも女と変わりない。ただ、唇を擽るように時折掠める髭が唯一口付けの相手を意識させていた。
 上唇や下唇を啄ばむように接吻は繰り返され、受身で口付けをもらっている、ということもあってか、落ち着かない。両頬を曹操の手に挟まれている。同じように剣を握っている手のはずだが、曹操の手は細くしなやかだ。柔らかい指が頬骨のあたりをなぞりながら、肌の感触を楽しんでいる。
 軽く唇の表面を吸っていた唇は、そっと深く重ね合わさってきた。すでに薄く開いていた劉備の唇を曹操の舌が割り、口腔へと忍び込んでくる。独特の弾力と湿り気が口内をゆっくりと動き回る。
 舌を、自ら伸ばして迎えた。絡まっても曹操の舌はゆったりとした動きを失わずに、驚かさないように、まさに初めて接吻をしている娘に対するような優しさを保っていた。
 劉備とて、まさか誰とも床(とこ)を一緒にしたことがない、ということはない。生娘ではないのだ。優しくされると逆に恥ずかしさが増してしまう。
 ふつふつと湧き起ころうとする羞恥を誤魔化すために、劉備は腕を曹操の首へ絡げて、積極的に舌を絡めていった。じわり、と舌と舌が溶け合うような甘さが立ち上る。羞恥を忘れるような甘美さに身を委ねつつ、しばらく口付けは終わらなかった。
 身体の芯がじんじんと熱さを放ち始める。鼻から濡れた吐息がこぼれたとき、そっと唇が離れていった。
「ぁ……」
 惜しむような声が小さく漏れてしまった。唇が離れた拍子に目を開いていたが、思わぬほどの自らの艶かしい声に目を伏せた。
「中々積極的に迎えてくれるの?」
 からかう声が降って来る。別に、と否定すると、お主はいつもそうじゃの、と笑いが滲んだ声音で曹操が言う。
「曹操殿こそ、随分と優しいですね。まるで男を知らない生娘を相手にしているようじゃありませんか」
「事実であろう?」
「――っ」
 男を知らない、という点については、確かにそうだった。墓穴を掘った形になった劉備は、顔を熱くした。
「……っだからと言って、別に私は少々乱暴に扱われても傷付きはしません」
「儂が、そうしたいのだ」
 月光が反射しているせいなのだろうか。黒々としているはずの曹操の双眼は、今は琥珀色に見えている。心臓が高鳴る。あれほど苦手だと思っていた曹操の瞳が苦しいほどに綺麗だと思える。
「お主はどうも良く分かっていないようだ。賭けだ、実験だ、と儂は確かに口にした。だがその本音がどこにあるか、お主は分かっていないのだな」
 好きだからだと、曹操は言った。劉備も聞いていた。確認もした。それでも、信じられなかった。今でも、信じていなかった。
 真意を測るように曹操を見上げる。琥珀色に輝いている双眸を見つめると、心なしか曹操の目尻の赤さが増したような気がした。
「あまり、見つめるでない」
「なぜです」
「……好いた相手に見つめられて平常心を保っていられる男がおるか」
 ああ、と呟いて、曹操のような男でも照れたり臆したりすることもあるのだ、と知れて可笑しくなる。
 くすくす、と小さく笑うと、軽く睨まれた。首に腕を絡げて引き寄せた。
「可愛いですね、曹操殿」
 耳元でそう囁いてやると、劉備、と語気も強く名を呼ばれる。
 今日は貴方の初めての面ばかり見つけてしまう。思ったよりも綺麗で、月光に照らされると琥珀色に染まる瞳や、好きな相手に見つめられて照れる顔や、真っ赤に染まった頬や。
 なるほど、自分は勉学など嫌いだが、自分の知らない何かを知る、ということは存外楽しいことなのだ、と劉備は理解した。
「……ねえ、曹操殿。私は貴方のことが知りたくなりました。もっと、もっと貴方の色々な顔が見たい、貴方の誰にも見せないような面が見たい。私のことを好きだ、と言ってくれる貴方の方寸や、私を雄(ゆう)だと言い切る慧眼(けいがん)を覗いてみたい」
 今の私は貴方の庇護下にある小さな男でしかないだろう。私の道が誰と共にあるのか、それとも誰ともなく、私自身で切り拓いていくものなのか。私はまだ決めかねているし、見えてこない道の果てだが、今は、貴方の傍に立ち、貴方の見ている景色を見てみたい、と思っている。
「では儂にも、お主の取り澄ました顔ではない、乱れて快感に喘ぐ顔を見せてもらいたいな」
 情欲の絡んだ低く濡れた声が劉備の耳朶を震わせる。ぞくっと背筋を脅かした官能に劉備が息を詰めると、曹操は低く笑いながら帯に手をかける。
 今のところは、曹操の方が一枚上手、といったところか。少しの口惜しさを封じるように劉備は目を瞑り、曹操の手に身を委ねた。



 素肌をまさぐる曹操の指は動きを大胆なものへと変えていき、劉備自身も知らない性感を探し当てようと隈なく這っていた。受身で居る交わりは勝手が違い、いつまでも戸惑いが拭えないが、曹操の手は心地良かった。
 脇腹や足の付け根は少し善かったが、胸の飾りは指が伸ばされ、舌で愛撫されたものの気持ち良さよりはくすぐったさが強い。笑いながら身を捩れば、こら、と曹操が叱ってきた。
「お主はこの実験の意味を忘れたのか。少しは感じているふりをしろ」
「曹操殿こそ、実験に意味はないのでしょう? 第一、そんな器用なこと、私は出来ません。雲長が相手なら分かりませんが」
 軽口に軽口で応戦すれば、それならば、とばかりに曹操の指は直接欲の源へと伸びてきた。
「まずは思う存分、確実に感じるところで乱れてもらう」
「……っん」
 さすがに下肢を擦られれば、気持ち良い。特に他人の手は別格で、鼻にかかる吐息混じりの声が上がった。耳殻を舌が這い、脇腹や足の付け根といった劉備が感じたところに空いた手が愛撫を施す。
 息を詰めて身を軽く震わせた。曹操の手の中で下肢が熱を孕んでいき、羞恥を覚えて頬が熱くなった。隠すように手の甲を顔に押し付けた。
「ふっ……う、ん」
 巧みな指の動きに熱はさらに集まり、下肢は質量を増していく。羞恥に耐え切れずに顔を背けて組み敷かれている曹操の下から逃れようとする。逃げを打つ劉備を制するように、曹操の指先が下肢の先端を掻いた。
「ぁあ……っ」
 腰が跳ねて、声が弾けた。先端の弱い箇所を集中的に責められて、身体と声が勝手に跳ねていく。ちゅくり、と粘着質の音が立った。
「濡れて来たぞ」
「言わないでくださいっ」
 必死に顔を背けて、音と声を追い出そうとする。もがく劉備を押さえ付けるようにして、曹操は劉備を高ぶらせていく。
「どこへ逃げるつもりだ? まさか関羽のところではあるまい?」
 関羽の名を出されて、劉備は曹操を睨む。
「馬鹿なことを」
「そうかの。お主のこのような姿を見せられれば、理性の塊のような男だろうとお主の望むことをしてくれるかも知れぬぞ」
「そんなこと出来るはず……ぅ、あ」
 根元から強く扱かれて、急速に極みが競り上がった。
「儂とお主の賭けの対象を忘れたか。実験であろう?」
「それはただの、口実……ん、んんっ……で、貴方は私を……ぅく」
 強く敷き布を掴んで、引いた。目を強く瞑ると闇の奥で白い光が幾度か明滅する。
「やっ……あ……曹操、どの……っ」
「そんなイヤらしい声を出して良いのか? 関羽の部屋は近くではないのか。もしも聞かれたらどうする」
「――っ、ぅう……っふぅ」
 関羽に、曹操と交わっている自分を聞かれ、見られたら……。軽蔑されるのだろうか。何にせよ知られてはならない事実だ。すぐそこまであった極みすら遠のきそうな思いに劉備は唇を噛み締めて、声を殺そうとする。
 しかし曹操の手の中で下肢は仕切りに欲をこぼし、限界を訴えている。
「ぃや……っも……」
「関羽に聞かせてやれば良い。お主の声がこれほど艶やかで、そそるのだと、思う存分に聞かせて、煽れば良い」
 耳元で囁かれる痛い、そして甘い誘惑に劉備は長い間耐えることは出来なかった。欲を曹操の手の中へ吐き出すと、吐精の余韻で身体が幾度か痙攣する。荒い息を吐く劉備の髪をそっと柔らかい指が梳いていく。
「少し、意地が悪かったか?」
 今までの声音とは打って変わって、気遣うような口調で曹操が尋ねてきた。息を整えつつ、劉備は射殺すつもりで見やる。
「本当です、何ですか、今のは」
「お主が、儂に抱かれているというのに、他の男の名を出すからだ」
「あんなの、ただの売り言葉に買い言葉です。そもそも最初に振ってきたのは曹操殿ですから」
「だからって、いい気分なはずなかろう」
 童子のように唇を尖らせて不服そうにする曹操の表情があまりにも大人気なく、劉備は小さく笑ってしまう。
「貴方という人は本当におかしい人だ」
 誰よりも大きく見えるのに、誰よりも子供っぽく、恐らく誰よりも生きていることを楽しんでいる。
「そういう人は、好きですよ」
 口にして、初めて面と向かって曹操に好意を告げた、と気付き照れたものの、むしろ告げた劉備よりも曹操のほうが赤くなって、また劉備は小さく笑った。
「続きは、なさらないのですか?」
 誘う。
「今度は意地の悪いことは無しでお願いしますよ、曹操殿?」
 頷いた曹操から伸びた手と声は、今度は最後まで柔らかかった。



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